2014国際シンポジウム「あさっての美術館」1
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国際シンポジウム「あさっての美術館」兵庫県立美術館
~未来を担う子どもたちへ、美術館からのメッセージ~
International symposiumum
“Art Museum:Beyond Tomorrow”
as part of Hyogo Prefectual Museum of Art
10th Anniversary Project< Next 10 >
~ Message from the art museum
to chirdren who will forge the future ~
2014年1月19日(日)13:30 ~ 16:00
兵庫県立美術館ミュージアムホール
兵庫県立美術館の開館10周年を記念し、
国際シンポジウムを開催します。
国内外の英知を結集して、美術館の現代的意義やこれからの方向性、
グローバル社会における交流、連携の可能性などについて
幅広く議論することにより、
美術館の将来像(あさっての美術館)を展望します。
◇日英同時通訳
主催:兵庫県立美術館、読売新聞社、
兵庫県立美術館アートフュージョン実行委員会
2014年1月19日(日)13:30 ~ 16:00
プログラム
13:30 開会挨拶 兵庫県立美術館長 蓑豊 (敬称略)
13:40 基調講演
「美術館コレクションの活性化 ━━新たな展示とその結果」
ポンピドゥー・センター国立近代美術館 名誉館長
アルフレッド・パックマン
14:30 パネルディスカッション
■サンフランシスコ近代美術館長 ニール・ベネズラ
■「M+」西九龍文化地区 エグセクティブ・ディクレター
ラース・ニッティブ
■ポンピドゥー・センター国立近代美術館 名誉館長
アルフレッド・パックマン
■兵庫県立美術館長 蓑豊
16:00 終了
1.美術館の現代的意義
2.こどものための美術教育
3.地域社会への貢献
4.美術館連携
などについて、世界的・中長期的な視点から、
各館の取組事例なども紹介いただきながら議論し、
美術館の将来像(あさっての美術館)を展望します。
基調講演 発言概要
ポンピドゥー・センター国立近代美術館名誉館長
アルフレッド・パックマン
美術館コレクションの活性化 新たな展示とその結果
特別展の運営が、増加する保険や輸送経費のため圧迫される時代、
美術館は新しい展示方式を生み出して
コレクションをこれまでとは異なる方法で使う必要に迫られる。
そのため各美術館は、所蔵する作品のみから構成した
テーマ展示を行うことになる。
この種の方法が、従来の時代順の展示を
一時的に損なう恐れがるとしても、これを実行するのである。
その結果、来館者に対して何らかの補足的な説明が必要となる。
しかしまた、来館者は自分たちが求める重要作品を見出せるのであれば、
その作品が異なる配列のなかに展示されていたとしても満足するであろう。
最も重要なのは、近代の美術運動を考察する別の方法を開拓し、
地域的な中心から無視されて美術界や研究の表舞台にあがってこなかった
アーティストたちを採り上げるという知的必要性である。
美術館の役割とは、容認されたいかなる考えをも避けつつ、
美術史を書き、そして書き変えることだ。
現代アーティストはこの点で重要な役割を持つ。
彼らは彼ら以前の時代のアーティストについて
再考することを私たちに強いるからである。
この意味において美術館はヒエラルキーを再定義する能力を持つ。
ポンピドゥー・センターのパリ国立近代美術館のコレクションは、
世界でも最も完璧なコレクションの一つである。
そこには、20世紀初頭から現代美術の最新の傾向まで
多様な分野、様々な地域の作品が含まれる。
ポンピドゥー・センターの近年のコレクション展示の諸例において、
「展覧会 = コレクション」とも呼びうるそのポリシーは、
美術館の新しいダイナミズムのモデルとして発展してきた。
静止した施設の壁のなかで作品が氷りついたように
固定されていた時代とは隔世の感がある。
パネル・ディスカッション発言内容
サンフランシスコ近代美術館(SFMOMA)は、
現代の美術を新しく刺激的な方法で紹介するための能力を
高める拡張キャンペーンに着手した。
同館は絵画、彫刻、紙作品とともに写真、
メディア・アート、建築とデザインを活発に収集し展示している。
現在、手がけている拡張には、
ドリスとドナルド・フィッシャーのコレクションが含まれ、
さらに地域の他のコレクターとともに
大規模なコレクションの拡張キャンペーンも行っている。
新たなコレクションとプログラムを収容する展示スペースも
増設しつつある。
増築はノルウェー/アメリカの建築事務所スノネッタの設計による。
2013年6月、SFMOMAは建築工事のため閉館し、
2016年初めの再オープンを予定している。
拡張計画にともない、私たちは、観衆および
他の美術館との新たな協働を考えるよう促されるた。
閉館によって、コレクションを新しく刺激的な方法で提供し、
新たな観客を現代美術に結びつける
特別な機会が生まれたと感じている。
2年半の工事期間にSFMOMAは
「SFMOMA On the Go」というプログラムを立案した。
これは美術館の学芸員たちが、屋外のパブリックな場所で、
また、サンフランシスコのベイエリアの
他の美術館と協力して行う一連の展覧会である。
また、大規模な屋外展覧会を開設するとともに、
カリフォルニア州周辺の美術館で日本とメキシコの写真展も巡回する。
そして、コレクションの主要作品の大規模な展覧会を
2014年から2015年にかけて国際巡回する。
拡張計画にともない観衆への対応についても
再考することを促された。現在、家族連れの来館者の促進に努力し、
フリー・ファミリー・サンデー・プログラムの提供を
3倍にしようとしている。
また、SFMOMAが18歳以下のすべての来館者を
入場無料とするための基金設立にも成功した。
最後に、学生と教師が現代の美術に
深く関わることができるよう
サンフランシスコのパブリック・スクールとの強力な提携を進めている。

写真は兵庫県立美術館の手前の歩道から撮影しました。
後日、続きます。
~未来を担う子どもたちへ、美術館からのメッセージ~
International symposiumum
“Art Museum:Beyond Tomorrow”
as part of Hyogo Prefectual Museum of Art
10th Anniversary Project< Next 10 >
~ Message from the art museum
to chirdren who will forge the future ~
2014年1月19日(日)13:30 ~ 16:00
兵庫県立美術館ミュージアムホール
兵庫県立美術館の開館10周年を記念し、
国際シンポジウムを開催します。
国内外の英知を結集して、美術館の現代的意義やこれからの方向性、
グローバル社会における交流、連携の可能性などについて
幅広く議論することにより、
美術館の将来像(あさっての美術館)を展望します。
◇日英同時通訳
主催:兵庫県立美術館、読売新聞社、
兵庫県立美術館アートフュージョン実行委員会
2014年1月19日(日)13:30 ~ 16:00
プログラム
13:30 開会挨拶 兵庫県立美術館長 蓑豊 (敬称略)
13:40 基調講演
「美術館コレクションの活性化 ━━新たな展示とその結果」
ポンピドゥー・センター国立近代美術館 名誉館長
アルフレッド・パックマン
14:30 パネルディスカッション
■サンフランシスコ近代美術館長 ニール・ベネズラ
■「M+」西九龍文化地区 エグセクティブ・ディクレター
ラース・ニッティブ
■ポンピドゥー・センター国立近代美術館 名誉館長
アルフレッド・パックマン
■兵庫県立美術館長 蓑豊
16:00 終了
1.美術館の現代的意義
2.こどものための美術教育
3.地域社会への貢献
4.美術館連携
などについて、世界的・中長期的な視点から、
各館の取組事例なども紹介いただきながら議論し、
美術館の将来像(あさっての美術館)を展望します。
基調講演 発言概要
ポンピドゥー・センター国立近代美術館名誉館長
アルフレッド・パックマン
美術館コレクションの活性化 新たな展示とその結果
特別展の運営が、増加する保険や輸送経費のため圧迫される時代、
美術館は新しい展示方式を生み出して
コレクションをこれまでとは異なる方法で使う必要に迫られる。
そのため各美術館は、所蔵する作品のみから構成した
テーマ展示を行うことになる。
この種の方法が、従来の時代順の展示を
一時的に損なう恐れがるとしても、これを実行するのである。
その結果、来館者に対して何らかの補足的な説明が必要となる。
しかしまた、来館者は自分たちが求める重要作品を見出せるのであれば、
その作品が異なる配列のなかに展示されていたとしても満足するであろう。
最も重要なのは、近代の美術運動を考察する別の方法を開拓し、
地域的な中心から無視されて美術界や研究の表舞台にあがってこなかった
アーティストたちを採り上げるという知的必要性である。
美術館の役割とは、容認されたいかなる考えをも避けつつ、
美術史を書き、そして書き変えることだ。
現代アーティストはこの点で重要な役割を持つ。
彼らは彼ら以前の時代のアーティストについて
再考することを私たちに強いるからである。
この意味において美術館はヒエラルキーを再定義する能力を持つ。
ポンピドゥー・センターのパリ国立近代美術館のコレクションは、
世界でも最も完璧なコレクションの一つである。
そこには、20世紀初頭から現代美術の最新の傾向まで
多様な分野、様々な地域の作品が含まれる。
ポンピドゥー・センターの近年のコレクション展示の諸例において、
「展覧会 = コレクション」とも呼びうるそのポリシーは、
美術館の新しいダイナミズムのモデルとして発展してきた。
静止した施設の壁のなかで作品が氷りついたように
固定されていた時代とは隔世の感がある。
パネル・ディスカッション発言内容
サンフランシスコ近代美術館(SFMOMA)は、
現代の美術を新しく刺激的な方法で紹介するための能力を
高める拡張キャンペーンに着手した。
同館は絵画、彫刻、紙作品とともに写真、
メディア・アート、建築とデザインを活発に収集し展示している。
現在、手がけている拡張には、
ドリスとドナルド・フィッシャーのコレクションが含まれ、
さらに地域の他のコレクターとともに
大規模なコレクションの拡張キャンペーンも行っている。
新たなコレクションとプログラムを収容する展示スペースも
増設しつつある。
増築はノルウェー/アメリカの建築事務所スノネッタの設計による。
2013年6月、SFMOMAは建築工事のため閉館し、
2016年初めの再オープンを予定している。
拡張計画にともない、私たちは、観衆および
他の美術館との新たな協働を考えるよう促されるた。
閉館によって、コレクションを新しく刺激的な方法で提供し、
新たな観客を現代美術に結びつける
特別な機会が生まれたと感じている。
2年半の工事期間にSFMOMAは
「SFMOMA On the Go」というプログラムを立案した。
これは美術館の学芸員たちが、屋外のパブリックな場所で、
また、サンフランシスコのベイエリアの
他の美術館と協力して行う一連の展覧会である。
また、大規模な屋外展覧会を開設するとともに、
カリフォルニア州周辺の美術館で日本とメキシコの写真展も巡回する。
そして、コレクションの主要作品の大規模な展覧会を
2014年から2015年にかけて国際巡回する。
拡張計画にともない観衆への対応についても
再考することを促された。現在、家族連れの来館者の促進に努力し、
フリー・ファミリー・サンデー・プログラムの提供を
3倍にしようとしている。
また、SFMOMAが18歳以下のすべての来館者を
入場無料とするための基金設立にも成功した。
最後に、学生と教師が現代の美術に
深く関わることができるよう
サンフランシスコのパブリック・スクールとの強力な提携を進めている。

写真は兵庫県立美術館の手前の歩道から撮影しました。
後日、続きます。
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