姫路文学館 官兵衛と軍師を描いた文豪たち展開催のお知らせほか。
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官兵衛と軍師を描いた文豪たち展開催のお知らせです。
期日 8月24日(日)まで
休館日 月曜日・7月22日(7月21日は開館します)
会場 姫路文学館(「姫路」駅からバスで10分)
http://www.city.himeji.lg.jp/bungaku/
観覧料 一般 500円 高大生 300円 小中生 200円
問合せ TEL 079-293-8228 までお願いします。
辰馬考古資料館では、「展示品のうらおもて」展を開催中です。
期日 8月31日(日)まで 休館日は月曜日・7月22日(7月21日は開館します)
会場 辰馬考古資料館(阪神「香櫨園」駅から徒歩2分)
http://www.hakutaka.jp/tatsuuma/
入館料 一般 200円 65歳以上・大学生 100円
問合せ TEL 0798-34-0130 までお願いします。
ビネッテ・シュレーダー 美しく不思議な世界展開催のお知らせです。
期日 8月31日(日)まで 休館日は月曜日・7月22日(7月21日は開館です)
会場 伊丹市立美術館(「伊丹」駅から徒歩10分)
http://artmuseum-itami.jp/
入館料 一般 800円 高大生 450円 小中生 150円
問合せ TEL 072-772-7447 までお願いします。
地球の生物資源を抱きしめて 野生生物への展望
ユージン・ラポワント 著 三﨑滋子 訳 新風社 という本を読んでいました。
ISBN4-7974-7649-4 C0045 \2858E です。
第8章 クジラに関する事実 の中に興味深い記述がありましたので、一部抜粋します。
写真は、大阪市立自然史博物館の玄関に展示してあるナガスクジラです。4月15日撮影です。

人間をのみ込めるほど大きな食道をもっているのは、マッコウクジラだけである。
クジラのミルクは恐らく世界中で一番栄養価が高いだろう。
シロナガスクジラの赤ちゃんは、母乳だけで1日当たり90キログラムも大きくなり、
母クジラは毎日600リットルも母乳が出る。
シロナガスクジラの赤ちゃんの産まれたときの体長は約7~7.5メートルでゾウより大きい。
セミクジラの赤ちゃんは毎日約125リットルのミルクを飲み、1日に増える体重は
シロナガスクジラの赤ちゃんと同じである。
セミクジラの赤ちゃんの体重は1年間で10トン、体長は8メートルになって独り立ちする。
コククジラのミルクは、牛乳の10倍の栄養価があるといわれている。

コククジラは海底を掘り起こすのがお気に入り。
彼らは巨大な泥の塊を食料となるエビやカニ類と一緒に口いっぱいに吸い込み、
口の中にあるヒゲ板を使って、泥中から食べるものだけを濾し取って、ご馳走さま。
コククジラは、シベリア沖のチュクチ海とアラスカ西方のベーリング海の海底で
泥の中の食料をかき集める。
北極海が秋になると、約2万キロメートル以上の往復旅行に出発し、
目的地であり折り返し点であるバハ・カリフォルニア周辺の暖かい海域に向かう。
次の夏がくるまで餌をほとんど食べないで
(索餌期間以外は蓄えた皮下脂肪を栄養源に過ごす)、
南方へ途中の休憩もなしに旅をする。
旅の毎日はクジラたちの陽気な独身パーティーだ。
彼らの旅行中の愛の結晶が冬のバハの礁湖で産み落とされるのである。
春がくるとコククジラは餌を求めて北方へと向かう。
今日、およそ25,000頭のコククジラが北極海とバハ・カリフォルニアの間の旅を繰り返す。
商業目的の欧米の捕鯨船団が彼らを捕る以前の1857年、コククジラの数は世界中でたった
15,000頭だった。

マッコウクジラは1日当たり1,000~1,500キログラムのイカを摂取する。
海に200万頭のマッコウクジラがいれば、ものすごい量のイカ料理の注文殺到。
ナガスクジラの英名のrorqualとは、ノルウェーの言葉で「深い溝」という意味がある。
ヘソから下顎にかけた胸と喉の部分が溝をもつ蛇腹状になっており、
ヨットのスピネーカー(三角前帆)のように大きく膨らませて、
大量の水や食べ物を一気にのみ込むことができるクジラはシロナガスクジラ、
ナガスクジラ、イワシクジラ、ニタリクジラ、ミンククジラ、ザトウクジラである。


シロナガスクジラは、体長25~30メートルにまで成長する。
記録にある最も重いシロナガスクジラの体重は190トンである。
舌の重さはゾウ1頭とほぼ同じで、心臓は小さな車1台の大きさに相当する。
地球上最大の生物であり、最大の恐竜よりも大きい。
彼らの寿命は約110歳である。
シロナガスクジラはヒゲクジラの一種で、1日当たり、3~4トンのオキアミと小魚を摂取する。
泳ぐ速さは通常時速22キロだが、緊急時には時速48キロに加速する。

長い間、捕獲が全面的に禁止されているにもかかわらず個体数が回復しない理由として、
数の上で優勢な小型のミンククジラ(世界で100万頭以上)との食料争いや、
幼いシロナガスクジラだけではなく成熟した個体までを美味しい餌と見なして
襲ってくるシャチの群れによる捕食などが挙げられる。
すべての鯨類は、2種類のグループに分かれる。歯クジラとヒゲクジラである。
ヒゲクジラには歯がないが口の中には繊維質の長いヒゲ板、
「フィルター・プレート」が並んでいる。
手の爪と同じくケラチンでてきているヒゲ板は、水と食料を丸ごと一緒に
がぶ飲みして食べ物を濾し取る役割をもつ。
ヒゲ板は18世紀から19世紀にかけて現代のプラスチックの役割を果たし、
コルセット、傘、馬車の鞭、釣り竿、ヘアブラシなどを作るのに使われた。
マッコウクジラの下顎には、およそ50本の歯が並んでいる。
1本の歯の重さは1キログラムである。
マッコウクジラの歯はボタン、ピアノの鍵盤、ゲーム・マーカー、
スクリムショーと呼ばれる彫り物アートの素材などに使用された。
マッコウクジラの脳は哺乳類の中で最大の大きさである。
その重さは約9キログラム。だが知性は大きさに比例しない。
クジラの知能は、だいたい歯クジラでイタチ、ヒゲクジラでニワトリと同等レベルと見られる。
最近の調査で、歯クジラとヒゲクジラは魚介類に対して健全な食欲を持っていることが分かった。
ヒゲクジラは、もともとはオキアミだけを食べると考えられていたが、
1年間でおよそ2.8~5億トンのカニ、イカ、魚など、
漁師たちが獲る海の生物を餌にすることが最近の調査で判明した。
その数量は、世界中の商業漁業が1年間に捕獲する約9,000万トンの魚介類の、およそ3~6倍に上る。
クジラの食卓に並ぶのはサケ、イワシ、サンマ、カタクチイワシ、スケトウダラ等々の魚類である。
…… 興味深い記述はまだ続くのですが、この辺りまでにいたします。

クジラについての研究は進んでいるのに、
その事実がまだあまり人々に知られていないようです。
私はこの本を読んで、複雑な思いになりました。
資源を利用しながら、人々が幸せな生活を営むことはできるはずです。
虚偽の発表や情報操作に踊らされない目を養うことも大切です。
これからも意識して考え続けることにします。
IWMC World Conservation Trust 国際野生生物管理連盟
http://iwmc.org/home/
期日 8月24日(日)まで
休館日 月曜日・7月22日(7月21日は開館します)
会場 姫路文学館(「姫路」駅からバスで10分)
http://www.city.himeji.lg.jp/bungaku/
観覧料 一般 500円 高大生 300円 小中生 200円
問合せ TEL 079-293-8228 までお願いします。
辰馬考古資料館では、「展示品のうらおもて」展を開催中です。
期日 8月31日(日)まで 休館日は月曜日・7月22日(7月21日は開館します)
会場 辰馬考古資料館(阪神「香櫨園」駅から徒歩2分)
http://www.hakutaka.jp/tatsuuma/
入館料 一般 200円 65歳以上・大学生 100円
問合せ TEL 0798-34-0130 までお願いします。
ビネッテ・シュレーダー 美しく不思議な世界展開催のお知らせです。
期日 8月31日(日)まで 休館日は月曜日・7月22日(7月21日は開館です)
会場 伊丹市立美術館(「伊丹」駅から徒歩10分)
http://artmuseum-itami.jp/
入館料 一般 800円 高大生 450円 小中生 150円
問合せ TEL 072-772-7447 までお願いします。
地球の生物資源を抱きしめて 野生生物への展望
ユージン・ラポワント 著 三﨑滋子 訳 新風社 という本を読んでいました。
ISBN4-7974-7649-4 C0045 \2858E です。
第8章 クジラに関する事実 の中に興味深い記述がありましたので、一部抜粋します。
写真は、大阪市立自然史博物館の玄関に展示してあるナガスクジラです。4月15日撮影です。

人間をのみ込めるほど大きな食道をもっているのは、マッコウクジラだけである。
クジラのミルクは恐らく世界中で一番栄養価が高いだろう。
シロナガスクジラの赤ちゃんは、母乳だけで1日当たり90キログラムも大きくなり、
母クジラは毎日600リットルも母乳が出る。
シロナガスクジラの赤ちゃんの産まれたときの体長は約7~7.5メートルでゾウより大きい。
セミクジラの赤ちゃんは毎日約125リットルのミルクを飲み、1日に増える体重は
シロナガスクジラの赤ちゃんと同じである。
セミクジラの赤ちゃんの体重は1年間で10トン、体長は8メートルになって独り立ちする。
コククジラのミルクは、牛乳の10倍の栄養価があるといわれている。

コククジラは海底を掘り起こすのがお気に入り。
彼らは巨大な泥の塊を食料となるエビやカニ類と一緒に口いっぱいに吸い込み、
口の中にあるヒゲ板を使って、泥中から食べるものだけを濾し取って、ご馳走さま。
コククジラは、シベリア沖のチュクチ海とアラスカ西方のベーリング海の海底で
泥の中の食料をかき集める。
北極海が秋になると、約2万キロメートル以上の往復旅行に出発し、
目的地であり折り返し点であるバハ・カリフォルニア周辺の暖かい海域に向かう。
次の夏がくるまで餌をほとんど食べないで
(索餌期間以外は蓄えた皮下脂肪を栄養源に過ごす)、
南方へ途中の休憩もなしに旅をする。
旅の毎日はクジラたちの陽気な独身パーティーだ。
彼らの旅行中の愛の結晶が冬のバハの礁湖で産み落とされるのである。
春がくるとコククジラは餌を求めて北方へと向かう。
今日、およそ25,000頭のコククジラが北極海とバハ・カリフォルニアの間の旅を繰り返す。
商業目的の欧米の捕鯨船団が彼らを捕る以前の1857年、コククジラの数は世界中でたった
15,000頭だった。

マッコウクジラは1日当たり1,000~1,500キログラムのイカを摂取する。
海に200万頭のマッコウクジラがいれば、ものすごい量のイカ料理の注文殺到。
ナガスクジラの英名のrorqualとは、ノルウェーの言葉で「深い溝」という意味がある。
ヘソから下顎にかけた胸と喉の部分が溝をもつ蛇腹状になっており、
ヨットのスピネーカー(三角前帆)のように大きく膨らませて、
大量の水や食べ物を一気にのみ込むことができるクジラはシロナガスクジラ、
ナガスクジラ、イワシクジラ、ニタリクジラ、ミンククジラ、ザトウクジラである。


シロナガスクジラは、体長25~30メートルにまで成長する。
記録にある最も重いシロナガスクジラの体重は190トンである。
舌の重さはゾウ1頭とほぼ同じで、心臓は小さな車1台の大きさに相当する。
地球上最大の生物であり、最大の恐竜よりも大きい。
彼らの寿命は約110歳である。
シロナガスクジラはヒゲクジラの一種で、1日当たり、3~4トンのオキアミと小魚を摂取する。
泳ぐ速さは通常時速22キロだが、緊急時には時速48キロに加速する。

長い間、捕獲が全面的に禁止されているにもかかわらず個体数が回復しない理由として、
数の上で優勢な小型のミンククジラ(世界で100万頭以上)との食料争いや、
幼いシロナガスクジラだけではなく成熟した個体までを美味しい餌と見なして
襲ってくるシャチの群れによる捕食などが挙げられる。
すべての鯨類は、2種類のグループに分かれる。歯クジラとヒゲクジラである。
ヒゲクジラには歯がないが口の中には繊維質の長いヒゲ板、
「フィルター・プレート」が並んでいる。
手の爪と同じくケラチンでてきているヒゲ板は、水と食料を丸ごと一緒に
がぶ飲みして食べ物を濾し取る役割をもつ。
ヒゲ板は18世紀から19世紀にかけて現代のプラスチックの役割を果たし、
コルセット、傘、馬車の鞭、釣り竿、ヘアブラシなどを作るのに使われた。
マッコウクジラの下顎には、およそ50本の歯が並んでいる。
1本の歯の重さは1キログラムである。
マッコウクジラの歯はボタン、ピアノの鍵盤、ゲーム・マーカー、
スクリムショーと呼ばれる彫り物アートの素材などに使用された。
マッコウクジラの脳は哺乳類の中で最大の大きさである。
その重さは約9キログラム。だが知性は大きさに比例しない。
クジラの知能は、だいたい歯クジラでイタチ、ヒゲクジラでニワトリと同等レベルと見られる。
最近の調査で、歯クジラとヒゲクジラは魚介類に対して健全な食欲を持っていることが分かった。
ヒゲクジラは、もともとはオキアミだけを食べると考えられていたが、
1年間でおよそ2.8~5億トンのカニ、イカ、魚など、
漁師たちが獲る海の生物を餌にすることが最近の調査で判明した。
その数量は、世界中の商業漁業が1年間に捕獲する約9,000万トンの魚介類の、およそ3~6倍に上る。
クジラの食卓に並ぶのはサケ、イワシ、サンマ、カタクチイワシ、スケトウダラ等々の魚類である。
…… 興味深い記述はまだ続くのですが、この辺りまでにいたします。

クジラについての研究は進んでいるのに、
その事実がまだあまり人々に知られていないようです。
私はこの本を読んで、複雑な思いになりました。
資源を利用しながら、人々が幸せな生活を営むことはできるはずです。
虚偽の発表や情報操作に踊らされない目を養うことも大切です。
これからも意識して考え続けることにします。
IWMC World Conservation Trust 国際野生生物管理連盟
http://iwmc.org/home/
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