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ツユクサ

写真は、ツユクサです。
ツユクサ
月草(ツユクサ)ツユクサ科 鴨頭草
一年草・花期は、六 ~ 九月。

月草に 衣は摺らむ 朝露に 濡れての後は うつろひぬとも
(巻七 - 一三五一)

I will dye my clothes in brilliant dayflower hue.
What care I if they fade when wet with morning dew?
(7 - 1351)

「月草で衣を摺(す)り染めにしよう。朝露に濡れてしまった後、
たとえ色があせてしまうことがあっても ―― 」

「月草」は露草のこと。染料として古くから使われ、
よく布に染め付くことから「着き草」と呼ばれたようだ。
しかし、この花で染めたものは色があせて変わりやすいのが欠点。
このことから万葉歌では、相手が移り気な性質だと知りながらも
心ひかれる思いを、月草にたとえて詠んでいる。

 露草は二つ折れになった貝形の苞(ほう)のあいだから、
鮮やかな青色の花びらが立ちあがり美しい。しかし、花の命は短く、
朝咲いたかと思うと昼すぎにはもう凋(しぼ)んでしまう。
日の出と共にきらきらと朝露に輝くみずみずしい姿から「露草」の名がついた。
別名、青花・藍花・帽子花・蛍草などとも呼ばれ、
夏から秋にかけて道ばたでよく咲いている。

 雑種扱いにされる露草だが、乾燥させたものは薬用に、新芽は食用に役立つ。

花に寄せて
現在、手描友禅の下絵を描くのに使われている「青花紙」(藍紙)は
露草の改良種、大帽子花の花汁で作られたもの。
 カーボン紙に似た青花紙は小さな短冊状に切って使うが、
水に浸すと、すぐに真っ青な染料になる。
しかし、絵筆で描いただけの青色は水で洗うと完全に消えてしまう。

(やまと花萬葉 写真 中村明巳 文 片岡寧豊 東方出版 P.92 )
ツユクサ
薬用に役立つとのことで、別の本を調べてみました。

・解熱、利尿、心臓病には全草を煎じて飲みます。
・下痢には、乾燥したツユクサを濃く煎じて飲みます。
・咽頭炎、扁桃炎、口内炎には、乾燥したツユクサの煎じ汁か、
 青汁を薄めてうがいを繰り返します。
・はれもの、虫さされには、花や葉をもんで、その汁をつけます。
・あせもには、刻んで天日乾燥した葉と茎を布袋に入れ、浴剤にします。

料理メモ

ツユクサは花の咲かないうちに、柔らかそうな茎の太いものを摘んで料理します。
生のままサラダや煮物、酢のもの、天ぷら、油いため、おひたし、ゴマあえ、
白あえなど色々な料理に使えます。

(薬になる野菜と野草 狩野誠 著 福音社 P.149)
ツユクサ
ツユクサの花言葉は、「尊敬」です。
ツユクサは本当、色々と役に立つ尊敬できる植物です。^^
2014年8月24日、神戸市垂水区内にて撮影です。
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