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ペルセウス座

橋の科学館

8月4日は「はしの日」で、舞子にある、橋の科学館の入館料が無料になります。
https://www.hashinokagakukan.jp/
HPには掲載されていませんが、毎年無料で公開されてきましたから、今年もそうだと思います。

8月6日の夕方は、明石市立天文科学館において
オンライン講演会「生命を宿す星を探す」が開催されます。
7月17日の記事です。
http://chronosmoon7000.blog.fc2.com/blog-entry-1541.html

神戸市立博物館で開催中の伊能図上呈200年記念特別展「伊能忠敬」では、
会期中の展示替えをして、後期が8月4日(水曜)~8月29日(日曜)開催されます。
https://www.kobecitymuseum.jp/
お勧めしたいのですが、コロナ感染者が増加しています。
街中に行く際は、特に注意をしてお出かけください。
今回の展覧会の後、設備工事のため半年間の休館に入るそうです。
2022年2月4日(金)まで閉館します。

本当にどうしたらいいんでしょうね。
コロナ禍が収まるどころか、また増加に転ずるなんて。
「今まで元気に過ごしていた人が、ある日突然、新たな感染者になりました」
というのが新規感染者という意味です。
個人個人の自衛だけでは防ぎきれないような空気を感じます。

お盆の期間は、昼夜生活逆転して、家のベランダで星見てすごす。
そういうのもありかもしれないな、とちらっ、と思ったり。
ワクチン接種の日はまだ先ですから、健康を守り抜く決意です。
守り抜く前に、私は先日、腸炎で倒れました。
生ものにも注意して8月をすごそう!と自分に課しました。
10月が来るまで、刺身・寿司禁止です。

話が脱線しかけましたので、元に戻します。

8月には、毎年ペルセウス座流星群の季節が訪れますね。
冬のふたご座流星群と並んで、一番多く流れ星が見られます。
8月8日に新月を迎えますので、8月12日の晩~13日の明け方は、
月の明かりのない中、流れ星を見られる絶好の機会になります。

空は暗ければ暗いほど、見られる流星の数が増えます。
見掛け上、空を大きな軌道で流れていく流星や、
正面から突っ込んできて、いきなり増光して、何やったん?と思う
短い光跡の流星など、バラエティーに富んでいます。
見るときは、長袖着用、虫よけ万全のスタイルで臨みましょう。
蚊が本当、邪魔なんですよね。
「あっち行って!刺すのやめて!(・∀・)!パシンパシン!腕を叩く音」とやってるうちに、
大きな流星がすーーーっ!と流れていく。あっ、今、願い事した?忘れた、みたいな。
よくある話です。

ペルセウス座です。

ペルセウス座

秋の天の川の中、カシオペヤ座と、ぎょしゃ座の間、
星が「人」という文字の形に並ぶところがペルセウス座です。
右手に剣を、左手にメデューサの首を持っています。

人という文字または、ギリシャ文字のλ(ラムダ)ですね。
星が並んだように見えています。

古くからある星座で、古代バビロニア時代に最高神マルドゥクの姿として
あがめられてきました。トレミーの48星座の一つです。
ギリシャ神話によると、これは、アルゴスの王子ペルセウスの姿だといいます。
魔女メデューサを退治した際に、化け鯨の襲撃からアンドロメダ姫とエチオピアの国を
救った英雄でもあります。後にペルセウスとアンドロメダ姫は結婚しました。

ペルセウス座で有名なものは、β星アルゴルと、二十星団hX(エイチ・カイ)
散光星雲のカリフォルニア星雲など、たくさんあります。

アルゴルは変光星です。69時間弱の周期で明るさが2.2等~3.5等まで変わります。
2つの連星で一方が主星をぐるっ、と周っています。地球から見ると、ちょうど
真横から見ているので、2つの星はお互いに隠されたり重なったりと、
明るさが変化して見えます。食変光星といいます。

アルゴル変光星の説明

アルゴルの意味ですが、アラビア語で「悪魔の星」。
魔女メデューサの顔に輝く星であること、
明るさが変化する不気味な星と考えられていたこと
からアラビア人が名づけたといわれています。

この星の変光に最初に気がついた人は、イタリアの天文学者モンタナ―リです。
1667年のことです。
食変光星であることに初めて気がついたのは、イギリスの天文家グッドリックです。
彼は17才のときに発見しました。
イギリス王立協会よりメダルを授与され、一躍脚光を浴びました。

グッドリックは生まれてまもなくかかった病気がもとで耳が聞こえず、
話をすることができませんでした。たいへん星が好きで、ますます変光星の観測に
没頭していたのですが、観測の無理がたたり、わずか21才でこの世を去りました。
若き天才が情熱を燃やして観測し見つめていた星、それがアルゴルです。
β(ベータ)星、アルゴル。ぜひ見つけてください。

The Double Cluster
Credit & Copyright: Neil Fleming
ニール・フレミングさんが撮影した二重星団です。

散開星団である、二重星団は、正式名NGC869、NGC884といいます。
地球からの距離は、約7,300光年です。双眼鏡があれば、視野一面に
宝石箱のような星々が見えるのが楽しめます。
hとXカイの呼び名は、1603年、バイヤーが星と見なしてつけました。
紀元前2世紀に活躍した、ギリシャの天文学者ヒッパルコスも二重星団を見ていた
記録が残されています。星に分解して星団であることをつきとめたのは、
ガリレオ・ガリレイです。

さすが、ガリレオ!
彼の生涯を思うと涙を誘います。

カリフォルニア星雲です。

NGC1499
Image Credit & Copyright: Tom Masterson (Grand Mesa Observatory)
トム・マスターソンさんが撮影した写真をお借りしました。

左の赤い散光星雲が、カリフォルニア星雲です。
右上は、牡牛座の、すばる(M45)散開星団。
右下は回帰中のワータネン彗星の様子です。(2018年12月)

名前の由来は、アメリカ西海岸のカリフォルニア州に似ていることから名づけられました。
正式名称は、NGC1499です。カリフォルニア星雲は、実際には長さが約100光年、
地球からの距離が1,500光年で、渦巻銀河のオリオン腕の中を漂っています。

カリフォルニア星雲は、夜空の暗いところでは、
双眼鏡で見えることがあると言われています。
今年の夏も、楽しい星見ライフを送りましょう。
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Comments







非公開コメント
盆休みは 昼夜逆転して 星を見るって言うのも悪くないですね wwww
もちろん ビール片手に ^^

しかし 星ほんとお詳しい
僕は 全く・・・・・ 中学の時に習ったレベルで止まってます ><

  駐在おやじ
2021-08-02-09:34 駐在おやじ
[ 返信 ]
駐在おやじさんへ

コメントありがとうございました。
ビール片手に星見ですか?^^
冷たいビールだといいですね。

流れ星を見ましょう♪も、もちろんいいんですけれど、
せっかく空を眺めるのだったらと思って記事を書きました。

天文は最新のニュースも面白いけど、古代の人たちの考えや
過去の物語を知る楽しみもあって、想像の幅が広がると思います。
2021-08-02-17:54 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
コロナで博物館にもなかなか行けないですね
変光星確か学校で習いました
測量も天体観測もいろんな人が頑張ったんですね
私はめんどくさがりだからとても無理だな
2021-08-02-21:11 ダメ子
[ 返信 ]
らいとNGC7000
ダメ子さんへ

コメントありがとうございました。

そうなんです。コロナ禍であることと、感染の恐れを考えると
街中にある博物館へ行っても良いものかと悩みます。
開催期間は今しかないし、でもコロナに罹るのは嫌だし。

変光星の観測は、マニアックな世界ですので、
一人でも多く興味を持って下さればと思います。
最初はたまに見るくらいでいいんですけど、そのうち
だんだん光度の変化に気がつくようになります。

何百年も前の昔に、満足な機材もなかった時代に
原因をつきとめようと観測を重ねた先駆者たちに尊敬の思いを抱きます。
楽しければ続くし、自分に合わなかったら違う世界へ。
それでいいと思います。



2021-08-02-21:27 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
半年かけて設備工事され
開館が楽しみですね
星 専用の双眼鏡が欲しくなりました
2021-08-02-21:48 トマトの夢3
[ 返信 ]
らいとNGC7000
トマトの夢3さんへ

コメントありがとうございました。

神戸市立博物館の一時閉館は寂しいですが、コロナ禍の最中、長い目で見ると、良い機会なのかもしれません。
パワーアップしての開館を期待します。

星見専用の双眼鏡、ごもっともです。
双眼鏡があれば、多少明るい空でも星団を見て楽しむことができます。
倍率よりも口径と瞳(ひとみ)径を重視して下さい。
ひとみ径は、4~5mm以上であれば良いと思います。



2021-08-02-22:00 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
昔の人は夜空に散らばる星を見て、動物や人の姿を連想したんですよね。
私にはそんなロマンも無ければ、想像力もありません。
星座の形として認識できるのは大熊座とカシオペア座、オリオン座くらいかな~。(^▽^;)
そこから北極星も何とか。(笑)
流星群は昔見たものが忘れられません。
もう20年くらい前???
しし座流星群だったかな?
まさに星降る夜でした。
大きな火球が流れると、闇夜が照らされ流星群を見に来た人たちの姿が分るくらい。
歓声が上がっていました。
何処を見てても流星が見えるのです。
2度と見られないかな~。
2021-08-03-01:25 なっつばー
[ 返信 ]
なっつばーさんへ

コメントありがとうございました。

古代バビロニアの人々にとっては、星の観測は生活する上で重要でした。
現代人にとっては時計がありますが、当時はありません。
星の位置を確かめて一年を正確に知り、それを農業に生かしていました。

星座については、そこそこ明るい星空だとすぐわかりますが、
真っ暗でよく見える空だと戸惑って分からなくなります。

2001年11月のしし座流星群は、今でもよく覚えています。
なっつばーさんもご覧になったのですね。
あのときは、それはすごかったですね。
流星雨というものを人生で初めて見ました。
昔の人が見たという記録が正しいものだと、実感しました。

ペルセウス座流星群は、それには及びませんが、
一年の中で一番見やすい季節ですので、
お盆の前後、のんびり観察できたらと思います。
2021-08-03-06:44 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]