講演会「生命を宿す星を探す」のお知らせ
▼
8月6日(金) 18:00~19:20に、明石市立天文科学館のYouTubeチャンネルにて、
講演会「生命を宿す星を探す」とギャラリートークの様子が配信されます。
興味深い内容で面白そうです。
初めて見る人にも、いくつか用語を知っておいた方が良いと思いました。
先日、展示を見たのですが、私も驚くマニアックな最新情報もありました。
特別展 「宇宙と生命展」より、専門用語を中心に前半を紹介します。

小惑星探査機はやぶさ2が、小惑星リュウグウのサンプルリターンに成功しました。
リュウグウは、C型の小惑星です。
C型小惑星は、水や、地球の生命を作る素になっている、
有機物が多く含まれていると考えられています。
太古の地球では、小惑星などの衝突によって水や有機物が運び込まれ、
これが生命や海水の原料になったという説があります。
小惑星リュウグウのサンプルを採取し、調べることで、太陽系の誕生や、
地球の生命誕生の成り立ちについて検証ができると期待されています。

「アストロバイオロジー」って何?
「アストロ」は宇宙、「バイオロジー」は生物学と訳されます。
宇宙における生命のことを研究する学問です。
宇宙物理学・天文学・鉱物学・海洋学・化学・生物学・情報学など
それぞれの専門分野からさまざまな研究者が集まって、
「生命はどのように誕生・進化してきたのか」
「宇宙に、わたしたち以外の生命はいるのか」という問いに挑んでいます。

太陽系の外にある恒星の周囲を回る惑星を「太陽系外惑星」「系外惑星」といいます。
太陽系外惑星を見つけることは、とても難しいことです。
惑星は自分では光ることが出来ないため、
恒星からの光に照らされて光る、反射光を見つけなければいけません。
恒星はとても明るく、あまりにも惑星は暗いため、
直接見つけることはとても難しいのです。
系外惑星はどのようにして探すのでしょうか?

ドップラー法
恒星の周りを惑星が回っていると、恒星は惑星の引力によりかすかに動きます。
まるで大人が子どもに手を引かれて、少しふらついているような動きをみせます。
このふらつきを、地球から観測していると地球から遠ざかったり、
あるいは近づいたりしているように見えるため、光の色が、本来の色と少し違ってきます。
この光の色の、わずかな違いが観測できれば、
「この星の周りには惑星が回っている」という証拠となります。

トランジット法
トランジット法とは、公転する恒星の前を惑星が横切ると、
恒星の明るさが公転周期でわずかに暗くなることを利用して惑星を検出するものです。
2009年、系外惑星探査を目的として、NASAのケプラー望遠鏡が打ち上げられました。
9年にわたる探査で、2,600個以上の系外惑星を発見しました。
トランジット法では、恒星の光度変化や減光の周期から、
惑星の大きさや質量、公転周期なども推定できます。

直接観測法
系外惑星を直接観測するためには、非常に明るい中心星のすぐそばにある
暗い天体を検出する能力(高コントラスト)が不可欠になります。
そのために、明るい恒星からの光を遮り、近くの惑星を捉えるための
特殊な技術(コロナグラフ)が必要になります。
すばる望遠鏡では、高コントラストを実現するための先端技術を利用できるように
開発された、近赤外線高コントラスト撮像カメラが2009年より稼動しています。

重力マイクロレンズ法
「重力レンズ効果」とは、光が天体の重力によって曲げられ、
天体があたかもレンズとして働く効果のことです。
地球から見て、2つの恒星がほぼぴったりと重なった場合、
重力レンズ効果が起き、一瞬増光します。
この増光現象のことを「重力マイクロレンズ現象」と呼びます。
この時、手前の恒星の周りに惑星があると、
恒星単体の増光とは違うパターンとして現れるので、
惑星が存在していることが分かります。
他の方法で見つかる系外惑星が、数十光年程度の距離であるのに対し、
重力マイクロレンズ法は、数万光年も放れた遠方の系外惑星を発見しやすいという特徴があります。

いろいろな系外惑星
私たちの太陽系の外側に、惑星や、ハビタブルゾーンにある惑星は、あるのでしょうか?
この、系外惑星探しは、1940年頃から始まりました。
1995年、スイス・ジュネーブ天文台の、ミッショル・マイヨールと
ディディエ・ケローズは、ぺガスス座51番星に惑星が回っていることを発見しました。
これをきっかけに、様々な系外惑星が見つかるようになりました。
ハビタブルゾーン
生命が誕生するために必要な条件は・・・液体の水が広がっていて、
こうした環境が、数十億年も続いていること。
地球にこのような条件がそろっているのは、太陽からちょうどよい距離にあるためです。
このような惑星が、存在できる範囲は限られていて、
この範囲の宇宙空間を「生命存在可能領域」という意味で「ハビタブルゾーン」といいます。
太陽系では、ちょうど金星から火星の間の班員です。地球はその真ん中にあります。

展示の解説をもとに、少し詳しく紹介しました。
ここまで認識している人はいないと思いますので、安心して下さい。
専門用語をおそれずに、ああ、それどこかで聞いたことあるわ♪
と思って臨むと、楽しく講演会を聞くことができると思います。
明石市立天文科学館
https://www.am12.jp/
講演会「生命を宿す星を探す」とギャラリートークの様子が配信されます。
興味深い内容で面白そうです。
初めて見る人にも、いくつか用語を知っておいた方が良いと思いました。
先日、展示を見たのですが、私も驚くマニアックな最新情報もありました。
特別展 「宇宙と生命展」より、専門用語を中心に前半を紹介します。

小惑星探査機はやぶさ2が、小惑星リュウグウのサンプルリターンに成功しました。
リュウグウは、C型の小惑星です。
C型小惑星は、水や、地球の生命を作る素になっている、
有機物が多く含まれていると考えられています。
太古の地球では、小惑星などの衝突によって水や有機物が運び込まれ、
これが生命や海水の原料になったという説があります。
小惑星リュウグウのサンプルを採取し、調べることで、太陽系の誕生や、
地球の生命誕生の成り立ちについて検証ができると期待されています。

「アストロバイオロジー」って何?
「アストロ」は宇宙、「バイオロジー」は生物学と訳されます。
宇宙における生命のことを研究する学問です。
宇宙物理学・天文学・鉱物学・海洋学・化学・生物学・情報学など
それぞれの専門分野からさまざまな研究者が集まって、
「生命はどのように誕生・進化してきたのか」
「宇宙に、わたしたち以外の生命はいるのか」という問いに挑んでいます。

太陽系の外にある恒星の周囲を回る惑星を「太陽系外惑星」「系外惑星」といいます。
太陽系外惑星を見つけることは、とても難しいことです。
惑星は自分では光ることが出来ないため、
恒星からの光に照らされて光る、反射光を見つけなければいけません。
恒星はとても明るく、あまりにも惑星は暗いため、
直接見つけることはとても難しいのです。
系外惑星はどのようにして探すのでしょうか?

ドップラー法
恒星の周りを惑星が回っていると、恒星は惑星の引力によりかすかに動きます。
まるで大人が子どもに手を引かれて、少しふらついているような動きをみせます。
このふらつきを、地球から観測していると地球から遠ざかったり、
あるいは近づいたりしているように見えるため、光の色が、本来の色と少し違ってきます。
この光の色の、わずかな違いが観測できれば、
「この星の周りには惑星が回っている」という証拠となります。

トランジット法
トランジット法とは、公転する恒星の前を惑星が横切ると、
恒星の明るさが公転周期でわずかに暗くなることを利用して惑星を検出するものです。
2009年、系外惑星探査を目的として、NASAのケプラー望遠鏡が打ち上げられました。
9年にわたる探査で、2,600個以上の系外惑星を発見しました。
トランジット法では、恒星の光度変化や減光の周期から、
惑星の大きさや質量、公転周期なども推定できます。

直接観測法
系外惑星を直接観測するためには、非常に明るい中心星のすぐそばにある
暗い天体を検出する能力(高コントラスト)が不可欠になります。
そのために、明るい恒星からの光を遮り、近くの惑星を捉えるための
特殊な技術(コロナグラフ)が必要になります。
すばる望遠鏡では、高コントラストを実現するための先端技術を利用できるように
開発された、近赤外線高コントラスト撮像カメラが2009年より稼動しています。

重力マイクロレンズ法
「重力レンズ効果」とは、光が天体の重力によって曲げられ、
天体があたかもレンズとして働く効果のことです。
地球から見て、2つの恒星がほぼぴったりと重なった場合、
重力レンズ効果が起き、一瞬増光します。
この増光現象のことを「重力マイクロレンズ現象」と呼びます。
この時、手前の恒星の周りに惑星があると、
恒星単体の増光とは違うパターンとして現れるので、
惑星が存在していることが分かります。
他の方法で見つかる系外惑星が、数十光年程度の距離であるのに対し、
重力マイクロレンズ法は、数万光年も放れた遠方の系外惑星を発見しやすいという特徴があります。

いろいろな系外惑星
私たちの太陽系の外側に、惑星や、ハビタブルゾーンにある惑星は、あるのでしょうか?
この、系外惑星探しは、1940年頃から始まりました。
1995年、スイス・ジュネーブ天文台の、ミッショル・マイヨールと
ディディエ・ケローズは、ぺガスス座51番星に惑星が回っていることを発見しました。
これをきっかけに、様々な系外惑星が見つかるようになりました。
ハビタブルゾーン
生命が誕生するために必要な条件は・・・液体の水が広がっていて、
こうした環境が、数十億年も続いていること。
地球にこのような条件がそろっているのは、太陽からちょうどよい距離にあるためです。
このような惑星が、存在できる範囲は限られていて、
この範囲の宇宙空間を「生命存在可能領域」という意味で「ハビタブルゾーン」といいます。
太陽系では、ちょうど金星から火星の間の班員です。地球はその真ん中にあります。

展示の解説をもとに、少し詳しく紹介しました。
ここまで認識している人はいないと思いますので、安心して下さい。
専門用語をおそれずに、ああ、それどこかで聞いたことあるわ♪
と思って臨むと、楽しく講演会を聞くことができると思います。
明石市立天文科学館
https://www.am12.jp/
- 関連記事
-
- 部分月食を見よう! (2021/11/18)
- 土星 (2021/09/26)
- 講演会「生命を宿す星を探す」のお知らせ (2021/08/05)
- ペルセウス座 (2021/08/02)
- 探査機ジュノーが見た木星 (2021/07/17)
Last Modified :

人気ブログランキングへ

FC2ブログランキングへ
コメントありがとうございました。
好きだけど専門用語は知らないというのが普通の感覚だと思います。
新聞にも載りませんし、一般生活にもまず必要ない知識です。
専門家の方には、最初の敷居の高さを上手に説明していただけると
興味を持って継続してくれる人が増えるのになあと感じす。
理系の科目って大抵、教え方が良くないんですよ。
講演会は、時間の都合がつきましたら、ご覧になってみてください。
[ 返信 * 編集 ]▲