キキョウ(桔梗)
▼
キキョウ【桔梗】
花言葉は、誠実 Sincerity
学名 Platycodon grandiflorus
別名 アリノヒフキ、オカトトキ、アサガオ、キチコウ
英名 balloon flower
科名 キキョウ科
属名 キキョウ属
花期 7月~9月
原産地 日本、朝鮮半島
分布 北海道、本州、四国、九州

秋の七草に登場する「朝貌の花」です。
万葉集で山上憶良が詠んだ秋の七草の「朝貌(あさがお)」が、
このキキョウではないかと考えられています。
わが国で古くから親しまれてきた花ですが、
現在は野生ではあまり見られません。朝貌 朝杲 安佐我保
朝顔は 朝露負ひて 咲くといへど
夕影にこそ 咲き増さりけれ (巻十 ― 二一〇四)
「朝顔は朝露を浴びて咲くというけれども、
夕方の光の中でこそ一層咲き誇っている」
『万葉集』にある「あさがほ」は、現在の朝顔、または木槿(むくげ)
昼顔などの諸説がありますが、最も有力なのが桔梗(ききょう)です。
桔梗には、白い花や八重咲きの園芸種もありますが、
楚々とした青紫色の花姿が一番美しく思われます。
牛蒡(ごぼう)状の白い根は桔梗根といい、
痰(たん)きり、咳止めなどの薬効があります。
1988年、藤原宮跡から出土した木簡には
「无耶志國(むさしのくに)薬桔梗卅斤(きん)」
「葛根六斤」「人参十斤」などと書かれていました。
桔梗が武蔵の国から三十斤、藤原京へ届けられていたようで、
これは日本最古の貴重な薬草材料として注目されています。
やまと花萬葉 文 片岡寧豊 写真 中村明巳 東方出版より

山地の乾いた草原などに生えます。
多年草で、草丈50~100cm。
茎の先に直径4~5cmの青紫色の花が数個咲きます。
花の先は5つに分かれています。開花直前の蕾(つぼみ)は、
紙風船のようにふくらみます。
本来は草地に生える山野草ですが、自生種はほんとうにまれになりました。
全草に有毒なサポニンが若干含まれています。
花が開くと、雄しべが開きますが、雌しべは閉じたままです。
やがて雄しべが枯れると、雌しべが開きます。
雄しべが先に熟し、雌しべは、雄しべが花粉を出し終わってから受粉可能になります。
時間差によって自分の花粉で受精しない(自花受粉を防ぐ)仕組みです。

1、3枚目の写真は、神戸市垂水区内 2021年7月5日
2、4枚目の写真は、神戸市北区しあわせの村にて 2021年7月11日に撮影しました。
- 関連記事
-
- ミソハギ【禊萩】 (2021/08/21)
- グレビレアスパーブ (2021/08/20)
- キキョウ(桔梗) (2021/08/15)
- メドウセージ (2021/08/12)
- 蓮の実 (2021/08/11)
Last Modified :

人気ブログランキングへ

FC2ブログランキングへ
コメントありがとうございました。
神戸は午前中まで小雨模様でしたが、午後からは天気が回復、
久しぶりに日の差す夕方になりました。
まだ雲は厚いので一時的なものかもしれません。
桔梗の青紫色の花が、良いなと思います。
私も戦国時代の武将、明智光秀が思い浮かびます。
礼儀を知り教養ある誠実な人でしたね。
お気遣いの言葉、ありがとうございます。
[ 返信 * 編集 ]▲