トリケラトプス展2
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プシッタコサウルス Psittacosaurus
プシッタコサウルスは全長約1~2mの原始的なケラトプシア類です。
頭に角や襟(えり)飾りは発達しませんが、上クチバシを構成する
吻骨(ふんこつ)や横に張り出した頬の突起があることから、
ケラトプシア類であると分かります。

ケラトプシア類の2つの主要な分類群であるプシッタコサウリア類とネオケラトプシア類のうち、
前者に属します。ネオケラトプシア類のクチバシを上から見ると、先が尖っているのに対し、
プシッタコサウルスのクチバシは先端が丸みを帯びています。
また、吻部(頭の目より前の部分)が短いこと、外鼻孔の位置が高いこと、
前肢の第四指、第五指が退化して、機能する指が3本しかないことも特徴です。
前肢は後肢よりも短く、二足歩行をしていたと考えられます。
植物の消化を助ける胃石も見つかっています。
さらに、鱗(うろこ)も残る保存のよい化石から、
尾の上側に剛毛が生えていたことも明らかになりました。
10種以上のプシッタコサウルスが、モンゴル、中国、ロシア、タイを含む
アジアの広い範囲の白亜紀前期の地層から数多く見つかっており、
産出個体数の最も多い恐竜のひとつとなっています。
幼体から成体まで、あらゆる成長段階の化石が発見されており、
成長過程の研究が多くなされています。(Ky.T.)
プシッタコサウルスの全身骨格には、尾に毛のような構造が見えます。
プロトケラトプス Protoceratops

プロトケラトプスは、アメリカ自然史博物館のR.C.アンドリュース率いる調査隊によって、
プシッタコサウルスと同じく1922年に初めてモンゴルで発見されました。
クチバシを上から見ると、先端がとがっており、
角の発達したケラトプス科と同じくネオケラトプシア類に属することが分かります。


しかし、全長は約2mで、ほとんどのケラトプス科よりはるかに小型です。
また、ケラトプス科とは異なり、前上顎骨にも杭状の歯(前上顎骨歯)が生えており、
大腿骨が脛骨(けいこつ)よりも短いです。
頭部に薄い襟飾りが発達し、鼻孔の後ろ上方に低い突起が一つ見られます。
尾椎(びつい)の棘突起(上に伸びる突起)が長いことでも知られます。
ケラトプス科に比べて細い肢で四足歩行をしていたと考えられます。

プロトケラトプス・アンドリューシと、プロトケラトプス・ヘレニコリヌスの2種が、
モンゴルと中国で見つかっており、前者は産出数が非常に多いです。
プシッタコサウルスと同じく、様々な成長段階の化石が産出しています。
これまで襟飾りの発達など、成長過程の研究が長年行われてきました。
また、プロトケラトプス・アンドリューシの成体には、
鼻の上の突起と襟飾りが大きく発達するものと、いずれも発達しないものの、
2つのタイプが見られます。これが、雌雄差を示していると考える研究者もいます。(Ky.T)

プロトケラトプスを復元した様子です。
後日、続きを書く予定です。
プシッタコサウルスは全長約1~2mの原始的なケラトプシア類です。
頭に角や襟(えり)飾りは発達しませんが、上クチバシを構成する
吻骨(ふんこつ)や横に張り出した頬の突起があることから、
ケラトプシア類であると分かります。

ケラトプシア類の2つの主要な分類群であるプシッタコサウリア類とネオケラトプシア類のうち、
前者に属します。ネオケラトプシア類のクチバシを上から見ると、先が尖っているのに対し、
プシッタコサウルスのクチバシは先端が丸みを帯びています。
また、吻部(頭の目より前の部分)が短いこと、外鼻孔の位置が高いこと、
前肢の第四指、第五指が退化して、機能する指が3本しかないことも特徴です。
前肢は後肢よりも短く、二足歩行をしていたと考えられます。
植物の消化を助ける胃石も見つかっています。
さらに、鱗(うろこ)も残る保存のよい化石から、
尾の上側に剛毛が生えていたことも明らかになりました。
10種以上のプシッタコサウルスが、モンゴル、中国、ロシア、タイを含む
アジアの広い範囲の白亜紀前期の地層から数多く見つかっており、
産出個体数の最も多い恐竜のひとつとなっています。
幼体から成体まで、あらゆる成長段階の化石が発見されており、
成長過程の研究が多くなされています。(Ky.T.)
プシッタコサウルスの全身骨格には、尾に毛のような構造が見えます。
プロトケラトプス Protoceratops

プロトケラトプスは、アメリカ自然史博物館のR.C.アンドリュース率いる調査隊によって、
プシッタコサウルスと同じく1922年に初めてモンゴルで発見されました。
クチバシを上から見ると、先端がとがっており、
角の発達したケラトプス科と同じくネオケラトプシア類に属することが分かります。


しかし、全長は約2mで、ほとんどのケラトプス科よりはるかに小型です。
また、ケラトプス科とは異なり、前上顎骨にも杭状の歯(前上顎骨歯)が生えており、
大腿骨が脛骨(けいこつ)よりも短いです。
頭部に薄い襟飾りが発達し、鼻孔の後ろ上方に低い突起が一つ見られます。
尾椎(びつい)の棘突起(上に伸びる突起)が長いことでも知られます。
ケラトプス科に比べて細い肢で四足歩行をしていたと考えられます。

プロトケラトプス・アンドリューシと、プロトケラトプス・ヘレニコリヌスの2種が、
モンゴルと中国で見つかっており、前者は産出数が非常に多いです。
プシッタコサウルスと同じく、様々な成長段階の化石が産出しています。
これまで襟飾りの発達など、成長過程の研究が長年行われてきました。
また、プロトケラトプス・アンドリューシの成体には、
鼻の上の突起と襟飾りが大きく発達するものと、いずれも発達しないものの、
2つのタイプが見られます。これが、雌雄差を示していると考える研究者もいます。(Ky.T)

プロトケラトプスを復元した様子です。
後日、続きを書く予定です。
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コメントありがとうございました。
おっしゃる通りです。
大阪市立自然史博物館・長居植物園40周年記念企画でしたから、特別な催しです。
コロナ禍の今では、打ち合わせも満足にできないでしょう。
せっかくの展覧会、最新の恐竜のことをみんなに知ってほしいので
続きを書く予定でいますよ。
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