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トリケラトプス展8

トリケラトプスとともに生きた恐竜たちの紹介です。

テスケロサウルス Thescelosaurus

テスケロサウルス

テスケロサウルスは、白亜紀後期の北アメリカ大陸に生息していた小型の鳥客類です。
同じ時代の北アメリカ大陸には他にも数種類の小型鳥脚類が生息しており、
その多様性が伺えます。テスケロサウルスを含む小型鳥脚類は、ジュラ紀から
すでに世界中に生息していました。イグアノドンティア類に進化する段階に
それぞれ派生したことはわかっていますが、小型鳥脚類の分類に関しては
いくつかの説が提唱されていて、まだ決着していません。
テスケロサウルス自体に関しても、2~3種がいたほか、
まだどの種に分類されるか不明な仲間もいます。

テスケロサウルスの尾

研究者によっては、テスケロサウルスを含む北アメリカ大陸や中国から見つかっている
小型鳥脚類で「テスケロサウルス科」というグループを形成しているという説も提唱されています。
部分的な化石から全身の半分以上が見つかっている化石など、
40程度の化石が知られており、それらを合わせるとほぼ全身の姿を復元することができます。

特徴の多くは頭骨にあり、上顎骨の縁に沿ったほぼ水平に発達したリッジがあること
(後方では粗く丸みのある斜めのリッジで覆われている)、
頭頂部にある前頭骨の中程の幅が、その後ろの幅よりも広いこと
など5つの固有の特徴をもちます。(T.O.)

パキケファロサウルス Pachycephalosaurus

パキケファロサウルスはドーム状の頭部を持つ恐竜の仲間で、パキケファロサウリア類と呼ばれる
グループに分類されます。そして、恐竜の中で、ケラトプシア類とパキケファロサウリア類は
互いに最も近縁な関係にあり、ともに周飾頭類と呼ばれるグループをつくっています。
両グループに共通している特徴は、頭骨の後頭部にある骨(鱗状骨と頭頂骨)が、
頭骨と首が関節する場所よりも後ろに張り出して、棚状の構造を形成することです
(ケラトプシア類の場合は、この張り出した部分がフリルになります)。

パキケファロサウリア類はケラトプシア類と同様に、比較的新しい時代に登場した仲間であり、
確実にパキケファロサウリア類だと分かっている最古の化石記録も白亜紀後期の
チューロニアン~サントニアンのアジアからしか知られていません。
ただし、最古のケラトプシア類であるインロンがジュラ紀後期のオックスフォーディアンから
見つかっており、この時代までには、すでにケラトプシア類とパキケファロサウリア類の系統は
分かれていたはずです。したがって、今後、ジュラ紀後期のパキケファロサウリア類が見つかるかもしれません。

パキケファロサウルス Pachycephalosaurus

パキケファロサウルス

パキケファロサウルスは、パキケファロサウリアの中でも最も新しい時代に登場し、
トリケラトプスとともに、ララミディアで中生代最後を迎えることになった仲間です。
この同時代、同一地域から、スティギモロクやドラコレックスといった
パキケファロサウリア類も見つかっています。
これら3種の中で最も体サイズが大きいパキケファロサウルスでは、
頭頂部にあるドームは大きく、後頭部に伸びる棘も比較的短いです。
一方で、より小型のスティギモロクやドラコレックスでは、
頭頂部のドームが低く、後頭部の棘が相対的に長くなっています。
一部の研究者は、3種に分けられていたドラコレックス、スティギモロク、
パキケファロサウルスが、パキケファロサウルスの成長段階を
示しているのではないかと考えています。(S.F.)


ティラノサウルス Tyrannosaurus

ティラノサウルス

ティラノサウルスは白亜紀後期マーストリヒチアンの北アメリカに生息していた
ティラノサウルス科最大の恐竜です。体重は6トンにもなったと言われています。
がっしりとした頭骨にはバナナほどもある葉が並び、
顎には強健な筋肉が発達していたと推定されます。
咬む力は13400ニュートン(N)もあったと見積もられています。
現在の動物では、ミシシッピワニの咬む力が13300ニュートン、
ライオンで4000ニュートン程度であることを考えると、
ティラノサウルスのあごの力は極めて強力であったことが分かります。

ティラノサウルスの頭骨

頭骨の骨と骨の間(縫合線といいます)の構造は、
咬む際に頭骨に加わる力を分散できるよう設計されていました。
相対的に大きな嗅球(きゅうきゅう:嗅覚をつかさどる脳の領域)は、
彼らの嗅覚が優れていたことを示唆しています。
これらの証拠からティラノサウルスは極めて肉食に特化した動物だったと言えます。
生きていた時にティラノサウルスに襲われ、その咬み痕が付いた骨が
様々な種類の化石から発見されていることから、彼らは狩りをしたことが推測されます。

ティラノサウルスの頭骨

ティラノサウルスは中生代の末期を生きた恐竜であり、
北アメリカ西部(ララミディア大陸)の広い範囲で発見されています。
これは1000万年ほど古いカンパニアンの時代に、複数種のティラノサウルス科が
南北で分布域を分けて生息していた事実とは異なります。
現在、ティラノサウルスに近縁とされるタルボサウルスとズチェンティラヌスはともに
アジアから見つかっており、カンパニアンの終わりからマーストリヒチアンの初めにかけて
ティラノサウルス亜科が北アメリカからアジアへ拡散したことが推測されています。(Ko.T.)

エドモントサウルス Edmontosaurus

エドモントサウルス

エドモントサウルス

エドモントサウルスは白亜紀後期の北アメリカ大陸に生息していた
大型の鳥脚類でハドロサウルス科に属します。
ハドロサウルス科の中では、頭骨に目立った「トサカ」状の骨の
突起(鼻腔が通っている)がないグループに含まれます。
エドモントサウルス属は3種(エドモントサウルス・アンネクテンス、
エドモントサウルス・サスカチュワンエンシス、エドモントサウルス・レガリス)
が知られていますが、2種だったという説もあります。

1890年代後半から1900年代前半の恐竜研究初期から発見・研究されている恐竜で、
平たいカモのような吻部(ふんぶ)、デンタルバッテリー
と呼ばれる構造の大量の歯をもっていることが主な特徴です。

デンタルバッテリー

エドモントサウルスの共有派生形質は頭骨に集中していて、
その中でも頭骨を側面から見た際に、外鼻孔と平行な頭頂部の縁と
上顎骨歯列が作る角度が30度前後であること
(他のハドロサウルス類ではもっと急角度となります、
つまりエドモントサウルスは側面から見ると平たい頭骨であると言えます)、
頭骨を上から見た際に、目の後ろの幅が後頭部の幅よりも非常に大きいこと
(他のハドロサウルス科では同じような幅がおおいです)
などは、観察しやすい特徴でしょう。(T.O.))

トリケラトプス展、もう少しあります。
後日、続きを書きます。
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Comments







非公開コメント
こんばんは
ティラノサウルスに噛まられたら
一瞬にし生命を絶たれるでしょうね
戦える動物は何かと考えます
2021-08-31-21:50 トマトの夢3
[ 返信 ]
らいとNGC7000
No Subject
トマトの夢3さんへ

コメントありがとうございました。

ティラノサウルスがあまりに強すぎて、戦いようがないかも知れませんね。
咬まれる前に逃げるのです。
とにかく逃げて身を隠すしかありません。
そうして哺乳類の先祖は生き延びてきた … のだと思います。^^

現場を見ていないんですけれどね。
2021-08-31-22:05 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
No Subject
こんばんは!

恐竜展、今横浜でもみなとみらいにあるパシフィコで開催されています。と言っても行ったことありませんが、今日テレビで紹介してありとても面白そうでした。行ってみたくなりました。子供たちに見せてあげたいですね!!現在も恐竜の生き残りがいてそれは鳥だそうです。
2021-08-31-23:09 みゅうぽっぽ
[ 返信 ]
No Subject
みゅうぽっぽさんへ

コメントありがとうございました。

今、検索してHPを見てきました。
7年前のトリケラトプス展にない恐竜の骨格がたくさん展示されています。
この夏、恐竜展が開催されているとは、初めて知りました。

9月12日までですね。ぜひ行きたかったなあ。^^
2021-08-31-23:27 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
No Subject
ティラノサウルスの手がかわいいなといつも思います。
凶器として使われていたという説もあるようですが、そうなると、体のバランスを保つのが大変かなとも思いました。
2021-09-01-06:36 utokyo318
[ 返信 * 編集 ]
らいとNGC7000
No Subject
utokyo318さんへ
コメントありがとうございました。
ティラノサウルスの小さくて短い手は相手を素早く引き裂くため、という説がありますね。
https://wired.jp/2017/11/23/arms-of-tyrannosaurus-rex/

不自然に小さい腕と手。
私は退化したのだと思うなあ。
結論はなかなか出ないのかもしれません。
2021-09-01-06:59 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
骨格の基本
恐竜も人間も共通点多々とか・・・

子供たちにも大人気☆
大人でさえ思い広がるロマンを感じますよね♪

貴方はどのタイプの恐竜? の
質問形式 占い?があり・・・

私が恐竜なら 
「ブラキオサウルス」なのだそうでした(^^♪

九月スタ-ト!
お元気で良い時間をお過ごしになれます様に☆
2021-09-01-08:36 田舎のオ-ドリ-
[ 返信 * 編集 ]
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生者必滅、会者定離
我々のご先祖様も良く逃げたものです。

色や羽毛のことがわかるほど
進歩してきたのですね。
2021-09-01-09:48 万葉
[ 返信 * 編集 ]
No Subject
パキケファロサウルス この顔見たことあります
顔は怖いけど たしかおとなしい系だったような 覚えがあります。

ほんと懐かしいですね~~~
間違って覚えてるものもたくさんあるでしょうが、見たことある名前が 出てきます ^^

  駐在おやじ
2021-09-01-11:38 駐在おやじ
[ 返信 ]
No Subject
田舎のオードリーさんへ

コメントありがとうございました。

3億9千万年前に海から地上へ降り立った生物が共通の先祖だそうです。
恐竜とは陸上を歩行していたという共通点がありそうですね。

診断ドットコム あなたを恐竜に例えると?
https://4ndan.com/app/252

私はトリケラトプスでした。^^

9月も無理なくぼちぼち行きましょう!

2021-09-01-17:50 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
No Subject
万葉さんへ

コメントありがとうございました。
これまでとは桁違いに多数の化石が見つかっているようです。
中国やモンゴルでは新種の化石が多いとか。
分析と発表はこれからどんどんされていくのではないでしょうか。

哺乳類の先祖は、恐竜の生きている時代、ネズミくらいの大きさだったそうです。
感謝というのも妙ですが、逃げ切って生き延びたことには感謝ですね。^^
2021-09-01-17:54 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
No Subject
駐在おやじさんへ

コメントありがとうございました。

聞いたことのある名前の恐竜が出てくると、楽しいですね。
最新の研究では、羽毛をまとっていたりビジュアル面でかなり違う印象です
パキケファロサウルスは頭突きをしていたのは本当だろうか。
… 色んなことがわかりつつある今日この頃、楽しみにしていましょう。
2021-09-01-18:16 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]