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「皇室のお金への目」

芙蓉の花

2021年10月2日の朝日新聞の朝刊11面、オピニオン&フォーラムに、
「皇室のお金への目」と題して、識者お二人による交論が載っていました。
国民が抱いている、もやもやとした気持ちを代弁するかのように
分かりやすい文章でまとめてくださっています。少し長いですが、掲載します。

この4年間、世間の注目を浴び続けた眞子さまと小室圭さんの結婚。賛否両論が飛び交う中、皇籍を離脱する際に支給される一時金を眞子さまが辞退する形で、結婚への道筋が固まった。皇室費用が「税金」から出されていることの意味は何か。皇室とお金に注がれる視線から、民主制下の皇室と国民の関係を考える。

「皇室のお金への目」 交論

■メディア研究者 森暢平さん

「税金暮らし」も生き方は自由

━━眞子さまと小室さんの結婚では、皇籍を離脱する際に支給される「一時金」などお金の面に関心が向けられています。この点をどう見ていますか。

「私は、一時金は受け取るべきだったと考えています。一時金は、結婚の際に『今後も品位を保って下さい』と国家から支払われる、いわば退職金で、天皇との距離に応じて決まります。平成の天皇の孫である眞子さまの場合は、金額としては9年分の年金で、1億3725万円だと想定されていました。皇族は国民年金には入れないこともあり、そういう建て付けになっています」
「それなのに、国民に支持される相手なら受け取るべきで、そうでない相手と結婚するなら受け取らない、なとという運用は危険です。すべての国民を統合する皇室というあり方は今後、難しくなります。国民に支持されないならば、何もできないことにつながり、制度を不安定にしかねません」

━━皇室の生活が国民の払う税金によって支えられ、一時金ももとは税金なのだから、その使い道について意見を言う権利がある、という声もあります。

「メディアやSNSには、結婚するのなら国民の理解と納得が必要だとか、眞子さまの生活には、これまで税金が費やされてきたのだから『わがままは許されない』などというコメントがあふれています。ですが、本当にそうでしょうか。冷静に考えてみれば、公務員の子は税金で育てられたのだから、国民に祝福されるような相手としか結婚すべきではない、と言われたら、おかしいと感じる人は多いのではないでしょうか」

南淡路海岸

━━眞子さまと小室さんに一時金を受取らない代わりに自由に暮らしたいとの思いがあったのかな、とも感じました。

「これは世論に配慮した判断であって、『そんなお金はいらないから、自由にさせて』と眞子さまが言っているのではないとは思います。一時金を受け取るか受け取らないか、ばかりが注目を集めていますが、実は象徴的な意味しかないのです」

━━どういうことですか?

「この結婚へのバッシングには皇室経済への理解不足が目立ちます。眞子さまが一時金を辞退したとしても、無一文でニューヨークに行くわけではなく、秋篠宮家から眞子さまに、宮家が蓄えてきた皇族費から一部を渡されて渡米すると考えるのが自然でしょう。一時金と異なり、その金額は分かりません。人様のプライベートな家計に口出しはできないし、するべきではないでしょう」
「皇族費は、いわば給料です。プライベートマネーであり、渡された後、使途は問われません。皇位継承者である男性皇族の教育費は公的な性格があり、原則として宮廷費から払われます。一方、いずれ皇族を出ると予想される女性皇族の教育費は、私的財布からです」
「皇族は、国民年金にも国民健康保険にも入れません。病気になっても宮内庁病院以外に行けば、全額自費です。一定の蓄えは必要でしょう。家族として、娘たちが結婚する際、持たせるお金を準備しておきたいと考えるのも当然だと思います」

━━  とはいえ、皇族費も、もともとは税金ですよね。

「そうです。でも、眞子さまは希望して税金で生活してきたのではありません。皇族は自発的ボランティアではない。自分では選択できない運命として皇族としてうまれたのです。」「もしも、税金からのお金をもって結婚することを問題視するのなら、皇室の存在自体を問題にする必要があります。

━━この結婚へは、これまでに例のないほどの逆風があります。この背景に何を見ますか?

「皇族と国民は違うという人もいますが、皇族にもプライバシーもあれば、個人的な欲望があって当然です。「人を好きになっていいし、失敗することだって認められていいはずです。」
「日本」が先の見えない時代のなかにいるからこそ、2人に対するバッシングや小室さんに対する嫉妬も強いのではないでしょうか。家族とは何かがゆらぎ、日本の国際的な地位も低下しています。そんなときに伝統や、正統性。国家や国民というアイデンティティーにすがりたくなる人が、眞子さまと小室さんに対する激しい批判をしているように見受けられます」
「すでに国民の家族は多様化し、皇室の家族も、実はすでに事実婚、別居婚など、やはり多様化している。それが現実なのです」

(聴き手 池田信豊)

朝日新聞20211002皇室のお金への目


■英国史研究者 君塚直隆さん

コストに見合うか厳しい問い

━━今回の一時金の問題では、皇室運営に使われる税金の存在に関心が集まりました。

「欧州にも、王室のお金の問題には触れてはいけないという雰囲気は昔ありました。20世紀の半ばぐらいまでの話です」
「20世紀の後半以降、民主社会でマスメディアが発達する流れの中で変容が進みました。公費の使われ方を透明化するよう公人に求める機運が強まり、王室も例外ではなくなっていったのです。いまや欧州の各王室では、王室の収入と支出を自ら透明化したり社会貢献活動をアピールしたりする積極的な取り組みが一般化しています」

━━具体的には、変容はどう始まったのでしょう。

「1990年代に英国王室が自らを改革したことがきっかけです。チャールズ皇太子と離婚したダイアナさんが1997年に事故死した際、チャリティー活動に熱心だという印象の強かった彼女への共感が高まり、王室批判が噴出しました。『王室の人間たちは税金で食べているくせに、国民のためになる仕事をしていない』と見られたのです」
「当時英国では、新自由主義的な経済改革に置いてきぼりにされた人が大量に生み出されていました。批判を受けた皇太子は、自ら積極的に情報発信する道を選びます。皇太子だけでも数百もの団体と組んで社会貢献に取り組んでいる事実をホームページなどで広報したのです」

━━英国王室は本当に「税金で食べて」いるのですか。

「いいえ。1ペニーの税金もつぎ込まれてはいません。日本の皇室とは違い、英国王室は不動産を中心に自身の巨大な財産を持ち、巨額の収入もある存在です。政府から監査を受ける仕組みがあったりして必ずしも自由にお金を使えるわけではありませんが、基本的には自前で暮らしています」
「それでも自らを改革したのは、王室が突きつけられる鋭い問いを理解したからです。『王室は、それを維持するために国民が背負うコストに見合った存在なのか』という問いです。」
「日本ではメディアが皇室への『不敬』になることを恐れたせいか、それを問う機運は希薄です。一時金の問題にしても、もし欧州のメディアなら『過去に支払われてきた一時金が適切に使用されてきたのか、税金の使途を検証しよう』という声を上げているでしょう」

鳴門大橋

━━世界を見渡したとき、王室と税金の関係にはどういう傾向が見られるのでしょう。

「王室と税金をめぐって最近世界で注目されたのは、オランダのカタリナアマリア王女が年間2億円に上る手当の受け取りを辞退したことです。オランダでは18歳になると王族としての手当てをもらえます。しかし大学に進学する予定だった王女は『私は手当に見合うことをしていない』『他の学生がコロナ禍で厳しい時期にある状況で受け取るのは心苦しい』として公務を始めるまでは手当を辞退したいと政府に訴えたのです」
「現代欧州の王室が置かれている状況をよく理解した行動だと思います。王室は国民の金銭負担に見合う仕事をしているのか、王族はその地位にふさわしい『徳』を備えているのか。この2点に向けた国民のまなざしが厳しくなっている現実を、認識した行動だからです」

━━徳がカギなのですか。

「オランダの国王夫妻は昨年、休暇中にギリシャの別荘に出かけ、国民の強い批判を浴びています。コロナで移動自粛が求められていた最中だったためで、休暇を中断し帰国しました。愛されている王室でも、徳を踏み外しそうになったらそれだけ強く批判されるのです」
「歴史的に見れば王室は、国民から道徳的な指導者と見なされてきた存在です。眞子さまの言動に注目が集まる背景にも、皇族に道徳指導者の役割を求める心情があるのでしょう」

━━女性皇族という存在が注目されたのを機に、皇室の継続性を疑う議論も起きています。

「ベルギー、オランダ、ノルウェー、スペイン……。欧州では今、愛子さまとほぼ同世代の女性たちが王室の未来を担っており、この先、次々に女王になります。女性が天皇になる道を閉ざす日本とは対照的です」
「もし日本国民が皇室の存在を本当に大事だと考えているならば、皇位継承などの改革を求める声がもっと上がっているはずです。欧州の王室が改革に取り組んでいることの意味を、もっと考えてみるべきでしょう」

(聞き手 編集委員・塩倉裕)

明石公園 剛の池

お二人とも触れていませんが、経歴を嘘で塗り固めることはいけないです。
間違っていれば、素直に認めて謝罪するべきです。
何だかなあ、と疑問に思いながら一連の報道を見ていました。

秋篠宮さまにも、過去にタイで派手にお遊びになられたという報道があります。
親の姿を見て、子は育つといいます。幼少時からの教育が大切だということでしょうか。

国民はおだやかな皇室を望んでいるのではと思います。
きちんと説明をされて、この先、何度も議論が巻き起こるようなことにならないことを願います。
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