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論破すればよし?1

神戸総合運動公園駅

相手を言い負かす「論破」という言葉が、ネットや現実の社会で広がっています。
議論に勝敗がつけられ、勝った方を「正しい」と思う風潮が、社会にもたらすものとは?

朝日新聞12月10日の朝刊より、3人の識者が考えを述べておられました。
順番に掲載します。

「事実を基に 政治の場こそ」

辻元清美さん 元衆院議員 1960年生まれ。1996年衆院初当選。
立憲民主党の国対委員長や副代表など。当選7回。10月の衆院選で落選。
https://www.kiyomi.gr.jp/

神戸総合運動公園の噴水

若い頃は論破にこだわっていました。でも、痛い経験を重ねながら、論破型よりも説得型だったり相手を納得させる姿勢だったりが大事だと思うようになりました。ただ、国会では論破が必要な時があります。大切なのは言葉ではなく、ファクト(事実)で論破することです。

昨年、コロナ対策で看護師さんが重労働でへとへとになっている問題を、国会で取り上げました。トイレ掃除やごみ出し、ベッドメイクなども行うためです。政府に負担軽減を訴えたら、「やります」と。その後、予算委員会の質疑で確認すると、コロナに対応できる業者と契約して解決できたのは全国で3例しかないことがわかりました。当時の菅義偉総理に「これで負担軽減が実現していますか」と迫りました。周りからは追い込んだように見えたかもしれませんが、事実を示しただけです。すると、菅さんは「申し訳ない」「しっかりやっていく必要がある」と答弁しました。この結果、負担の軽減は大幅に進みました。

神戸総合運動公園の噴水

感情的な言葉の応酬で相手を打ち負かしたり、やり込めたりするのではなく、事実を示すことで問題点をあぶりだす。改善するために、相手が反論の余地がないようなことを言う。こういう論法の方法は、政治の場ではこれからもありだと思います。でも、事実に基づかない論破は、社会を良くしません。分断したり、対立をあおったり、ときには像をを生み出したりすると思います。いま世の中でそういう論破が増えていることを懸念しています。

政治家と国民は、対話するものです。安部晋三さん(元首相)のように「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と指さして言うのは絶対にダメです。安部さんのまわりでは、森友や加計、サクラなど、政治の根本にかかわる税金の使い方や公文書の取り扱いの問題が続発しました。(対立をあおる)原因をたくさんおつくりになり、追求されてもごまかし続け、質疑を不毛にしたという点において、安部さんの時代は私が議論をしてきた歴代12人の総理の中で「異質な時代」でした。

神戸総合運動公園陸上競技場

論破のための論破とか、人をやり込めるだけでは意味がない。事実に基づく論破をして、そのあとの解決を導き出さなければ、政治の役割を果たしたことになりません。サクラ問題で私が突きつけた文書は、660人の弁護士たちが安部総理を告発した際にも有力な証拠として提出されました。ごまかそうとしても、ファクトは消えません。社会を動かす共有ツールになるんですよ。国民にとっていい方向に政治を動かしていくための、ファクトを基にした議論や論破は、もっとあっていいと思います。
(聞き手・刀袮館正明)

論破するとは
議論をして相手の説を破ること。相手の理屈を立ちゆかなくさせること。
https://docoic.com/54886

神戸総合運動公園陸上競技場

2021年10月3日神戸総合運動公園で撮影しました。
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[Tag] * 論破
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