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野生動物と保全と管理の最前線 2

シンポジウム「野生動物と保全と管理の最前線」の続きです。
シンポジウム

アライグマの見分け方
アライグマは指が長く器用に物をつかめます。尾は黒色と茶褐色の縞模様です。

アライグマからの被害対策
捕獲して数を減らす必要があります。
誰もが自由に捕獲できるわけではなく、捕獲には捕獲許可が必要です。
鳥獣保護法 鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律
アライグマのこれ以上の進入と拡大を防がなければなりません。
なぜならば、アライグマは狂犬病、アライグマ回虫症といった感染症を持ち込む可能性があるからです。

日本に野生化したアライグマからは確認されていません。しかしこれからも継続した注意が必要です。

アライグマには絶対に素手で触れないようにすること。
糞尿の処理は慎重に行うこと。マスクやゴム手袋を着用しましょう。とのことです。

ツキノワグマからの被害対策
ツキノワグマに出会わないようにするためには、ラジオと鈴を携帯することが良いそうです。

兵庫県ツキノワグマ出没対応基準
兵庫県ツキノワグマ出没対応基準です。

ニホンジカの被害防止
ニホンジカによる度重なる被害に、農家の人々は頭を痛めています。
毎日の農作業の上に、鹿からの被害を防ぐための防除柵を作らなければなりません。
金網柵・ネット柵・電気柵等の種類がありますが、どんなに丈夫な柵でもメンテナンスが必要です。
破損することがあったり、漏電防止のために草刈を行ったりしなければならないためです。

ニホンジカの被害状況

効果の上がる良い方法はないものでしょうか。対策の改善は続いています。
兵庫県より新しい情報を提供していきます。とのことです。

サルの被害対策
サルに対しては毅然とした態度で追い払うことが大切です。
そうでないとサルは人を怖がらなくなり、威嚇行動をとるサルもいるそうです。

サルの防護柵
サルに対する防護柵も考えられています。
サルは頭がよく、学習能力があります。一筋縄ではいかないようです。

サルとの付き合い方
話を聞きながら、一箇所に集めては……と安易なことを考えていたのですが、
餌付けにつながることはしてはならないですね。
「サル如きに負けてたまるかい!しばいたれ!」と個人的には感じましたが、紹介された映像を見ると、
相手は集団で手強い奴らです。(`´)
サルは観察力があり、一番弱そうな人間を狙ったりすることもあるといいます。
女性や子どもが危険にさらされるおそれがあります。

サルの被害状況
サルが食べない作物の中にラッキョウが含まれていることに気がつきました。そうなのか。
サトイモが嫌いで、じゃがいもが好きとは。こしゃくな奴らです。(`´)
詳しい実態を知ることが出来ました。サルをこれ以上、のさばらせてはいけないと思います。

ニホンザルの被害防止

サルに対する心構え


イノシシによる被害と痕跡

兵庫県民会館

兵庫県民会館
愛護派の人・撲滅派の人・中間を望む人・考え方はいろいろあります。
野生動物を保護しながら共存共栄することは、言葉は美しいですが、どうすればいいのだろうと。

研究者の熱意をとても感じました。新たな手法を考え、分析に時間をかけて次の計画を立てています。
地域の方々もよく協力していらっしゃることを知りました。

農家の方々の気持ちを思うと、一人一人が自分の問題として考えて、毎日の生活を送ることが大切だと思います。

質疑応答の中で、山ヒル(ヤマビル)の対策について、会場から質問がありました。
それに対する答えは、長靴にガムテープを巻いたり、(隙間に、だったと思います)
濃い食塩水を染み込ませた靴下を履くと、ヒルが嫌がるので、効果があるそうです。

貴重なシンポジウムの講演を聞く機会を与えて下さり、ありがとうございました。

兵庫県森林動物研究センターの公式サイトです。
http://www.wmi-hyogo.jp/
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Comments







非公開コメント
こんばんは。

さまざまな動物に関しての
対処法があるのですね。。
人間中心に考えてしまいがちで
動物に対して申し訳ない気持ちにもなります。しかし、動物は動物中心に生きているのですから人間は人間中心に生き、その中で動物の存在を尊重していけたらと思います。

私の祖父母は
農家を営んでいます。
毎年、“猪”と“狐”に
苦労しているようです。
大変難しい問題ですね、、
2010-03-02-00:35 あやか
[ 返信 ]
あやかさんへ

コメントありがとうございます。被害がこんなに大きいとは参加するまで気が付きませんでした。対策を練り防護柵で囲うにも資金がかかります。農家の人が丹精を込めて作ってくれるからこそ都会の人も安心して食べていけます。誰も好き好んで追い払ったりはしないでしょう。生活のため、環境のためです。病気が蔓延してからでは遅いです。まず多くの人が現実を知り、そして早急な対策が求められると思います。
2010-03-02-07:03 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
おはようございます^^。
毎日寝不足の私です・・・。(-_-;)
ホントに5時間ぐらい一直線に眠りたいです!!
いつも思うのですが。年度末は嫌いです^^;。忙しさの波がどんどん寄せてくる上、通常月を越しても良い仕事が越せないのでどん詰まりになるからです。
今日はちょっと愚痴をこぼしてしまいました。(*^_^*)
2010-03-02-08:10 江戸川と金
[ 返信 * 編集 ]
江戸川と金さんへ

コメントありがとうございます。景気の低迷もあります。寝不足になっている人も増えていると感じます。たまには愚痴をこぼしてもいいと思いますよ。もうやってられへんで!と感じること、多々あります。常に気を抜かないでいることは良いことだけれど、どこかで息抜きをする方が精神衛生上、健康にはいいと思います。割り切ることが必要ですよ。^^ある意味仕方ないですね。
2010-03-02-20:40 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
新神戸駅付近に出没するイノシシも対策が必要かもしれません。
オスは大きくてまじ怖かったですよ~。
防御用の石垣でも作りますかね(笑)
2010-03-02-20:44 どっち
[ 返信 * 編集 ]
アライグマは狂犬病、アライグマ回虫症といった感染症を持ち込む可能性

知りませんでした

いつも未知のことを教えられます

ありがとう
2010-03-02-20:52 りら
[ 返信 ]
どっちさんへ

コメントありがとうございます。イノシシの対策の必要性はおっしゃるとおりです。イノシシの場合は追い込んでいく役、しとめる役、等人数が必要だそうです。はずせば暴れて大怪我を負うおそれがあります。私は突進された経験はありませんが、イノシシが徘徊している様子を見たことがあります。石垣だとしても組むのが大変だし、堂々とおりてこられては困りますね。山ですごしてもらうようにしないとと思います。完璧な方法……むずかしいです。
2010-03-02-22:48 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
りらさんへ

コメントありがとうございます。北米大陸やヨーロッパでは見つかっています。外来生物法の施行により海外から新たに持ち込まれる可能性はほぼなくなっているそうです。これからも全国的な監視が行われていれば、国内定着は回避できることが期待できる、とのことです。監視体制の継続が必要ですね。
2010-03-02-22:56 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]
大昔アメリカで大学に行ってたとき、アライグマはキャンパスを流れる小川周辺に普通に生息していました。
あまりに可愛くて毎日のように写真撮りました。
触りたかったけど野性だったので無理で、ただ眺めるだけでした。

病気を持っていると知ったのは帰国して随分経ってからです。
知識って本当に大事だなと思います。
2010-03-03-20:45 ボスコ
[ 返信 * 編集 ]
ボスコさんへ

コメントありがとうございます。アライグマに罪はないのかもしれない。けれど海外では実際に蔓延している国があります。間に合うのだから対処するのは早い方が良いです。知ることは大事ですね。同感です。
2010-03-03-21:49 らいとNGC7000
[ 返信 * 編集 ]